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東京都中央区の心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分
つきじ心のクリニック 院長の榊原です。
月経前症候群(PMS)の症状があり、そのうち精神的症状が重くなり日常生活に支障をきたしている状態を月経前不快気分障害(PMDD)と呼んでいます。
簡単にいうと、「月経前だけに現れるうつ症状」です。
<疫学・発病のリスクなど>
PMDDの発症時期は個人差がありますが、おおむね20歳代に発症することが多いと言われています。また各国の疫学的調査によりますと、PMDDは出産可能な年齢の女性の3~8%に認めるということです。
発病のきっかけとしては、ストレスとなるライフイベント(入学、一人暮らし、就職、転勤、転職、引っ越し、結婚、離婚、出産、介護、家族との死別など)がきっかけとなることが多いと言われていますが、全く心当たりがない場合もあります。また経口避妊薬を使用している女性では月経前の症状が出にくいとの言われています。
<原因>
PMDDの原因は現在不明です。しかし症状が黄体期の後半にのみ反復して起こることから、プロゲステロン(黄体ホルモン)が関与していると考えられています。現在一番知られている原因に関する仮説は、プロゲステロンが増えることによって何らかの原因によって脳内のセロトニン機能が低下するというものです。
(つづく)