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睡眠に関係するホルモン~メラトニン(2)

東京都中央区の心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分

つきじ心のクリニック 院長の榊原です。

今日は睡眠に関係の深い、「メラトニン」というホルモンのお話、第2回です。

メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンです。その働きは以下の3つと

言われています。

(1)体内時計を調節する作用(24時間のリズム、あるいは季節のリズム)

 

(2)眠気を引き起こす作用

 

(3)体温(深部体温)を下げる作用

このことから、メラトニンというホルモンは睡眠に大きく影響していることが最近わかってきて、

それを不眠に対していかせないか研究が進んでいます。

海外では、サプリメント扱いでドラッグストアなどでメラトニンの錠剤が売られています。しかし

日本では安全性の問題で(思春期以前の子供が服用するとメラトニンの性腺抑制作用、要するに

男性ホルモンや女性ホルモンの分泌バランスが崩れ、思春期の第二次性徴の発現に悪影響を及ぼすと言われています)、

一般のドラッグストアでは売られていません。しかし、ラメルテオンという、メラトニン

の分泌を促す作用をもつ薬剤が国内では存在します。これは病院で医師に処方して服用する薬剤です。

ただ、私の印象では、この薬剤の睡眠に対する作用は弱いです。実際いろいろな文献や報告を読むと、

メラトニンの体内時計に対する作用は、照度の高い光よりも弱いので薬に頼る前に

まず日常生活を見直してみることが重要かもしれません。例えば規則正しい生活(体内時計をまずできるだけ

規則的にする)、寝る前にTVやスマホをいじらない(光、特に最近ブルーライトと言われている青い光はメラトニンの

分泌を減らします)などをまずやることが大切ですし、カフェインなどの眠気を妨げる薬物・食品を夕方以降に摂らない、

緊張をもたらすストレスを寝る前までに持ち込まない(これが難しいですね!)など、まず日常の生活を整える

ことが大事ではないかと思います。

ストレスで緊張が寝る前になってもほぐれないという方は、何とかリラックスできる方法を工夫してみてください。

それでも無理であれば、一度受診してご相談ください。

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