つきじ心のクリニック

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睡眠に関係するホルモン〜メラトニン(3・光との関係)

東京都中央区の心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分

つきじ心のクリニック 院長の榊原です。

きょうはメラトニンの話の第3回です。

第2回のお話で、メラトニンの健康的な分泌リズムを保つためには日常生活で注意が必要であることをお話しましたが、

きょうはメラトニンと光との関係についてです。

メラトニンは光の刺激で分泌が抑制され、光の刺激がない夜間に分泌が刺激されます。つまりメラトニンは昼あまり出ず、夜に出て睡眠に対する効果を発揮するのです。

(1)夜はメラトニンの分泌を刺激する生活を = 光を浴びない

最近、「夜寝る前にスマホやゲームをするのは良くない」ということは皆さんよく聞いたことがあると思います。

これは、光がメラトニンの分泌を抑制してしまい、結果的にメラトニンの自然に眠くなる作用を妨げてしまうからです。

また、寝る前に光りを浴びることは、体内時計を遅らせてしまう(夜更かししやすくなって朝起きづらくなる)結果も

もたらします。自然に眠りたい時は、悪い習慣をやめましょう。

 

(2)昼はメラトニンの分泌を抑制する生活を = 光(日光)を浴びる

夜の睡眠は、昼間の過ごし方とも深く関係があります。皆さんは経験上、昼間ゴロゴロしている時と外出して日光を浴びていた時で、その夜の眠りが違うことを知っていると思います。つまり、メラトニンの分泌を夜に効果的にするためには、昼間は逆にメラトニンの分泌が抑えられていなければなりません。つまり、昼間に光を浴びることが結果的に夜の寝つきをよくするのです。具体的には、昼間といっても午前中に、光は太陽の光(屋内の電灯では照度が低いため効果的ではないことがわかっています)を浴びることが大切です。時間はだいたい30分〜60分と言われています。外に出かけるのが難しい場合は、最近は高照度の特別な電灯も市販されており、人工的に太陽光と同じくらいの照度の光を浴びることができます。

老人施設などで、入所中のお年寄りの眠れないという問題を解決するために、昼間にこのような光を浴びてもらうことで夜ぐっすり眠れるようにする治療が行われているようです。これを高照度光療法と言っています。

 

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