つきじ心のクリニック

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月経前不快気分障害(PMDD)について(2)

  • 2018年1月16日
  • PMDD

東京都中央区の心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分

つきじ心のクリニック 院長の榊原です。

 

自分はPMDDではないかと思ったら、心療内科/精神科にかかることをお勧めします(もちろん婦人科的な疾患のチェックをしておくことは必要です。ホルモンに関する血液検査などは当院でも行っています)。PMDDの診断を正しく行うためには、

まず他のこころの病気の可能性(うつ病、双極性障害、パーソナリティ障害、パニック障害などが月経前に悪化したもの)を鑑別診断することができる医師でないと、治療がうまくいかず遠回りしてしまうことになるためです。

 

<PMDDの治療>

PMDDの治療としては、クスリによる治療(薬物療法)とクスリ以外の方法による治療(非薬物療法)があります。

(1)薬物療法

まず薬物療法についてですが、PMDDの治療薬として一番有効性が高いと言われているものは、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬剤による治療です。飲み方としては、毎日服用する方法か、調子の悪い時期(黄体期)に服用する方法があります。SSRIの主な副作用は、服用開始後数日間の悪心と、めまい、頭痛などがあります。

上記のSSRIで効果があまり見られない場合や、副作用で服用を続けることが困難な場合は他の抗うつ薬(SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬や三環系抗うつ薬)、ベンゾジアゼピン系抗不安薬、低用量ピルなどの薬剤も効果がみられることがあります。低用量ピルを服用している患者さんがよく当院に受診されますが、低用量ピルの副作用として血栓症のリスクを高めるというものがあります。特に35歳以上で喫煙をする方が服用すると、血栓症になるリスクが高まると言われていますので注意が必要です。

 

(2)非薬物療法

クスリを使用しない非薬物療法としては、認知行動療法が知られています。認知行動療法は薬物療法と同等の効果があるとの報告もありますが、効果が表れるまでにかかる時間が薬物療法に比べて長いと言われています。

 

 

 

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