つきじ心のクリニック

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不眠症について(4・不眠のタイプ)

東京都中央区の精神科・心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分

つきじ心のクリニック、院長の榊原です。

 

今回は不眠の4つのタイプについてのお話です。

1)入眠障害(寝つきが悪い)

フトンに入ってから寝つきまでに時間がかかってしまうタイプ。このタイプの方は病気というよりも、「悩み事を抱えている」「不安・緊張が強い」「寝る前にコーヒーを飲んでしまった」などの場合に起こりやすいです。生活習慣の見直しや悩み事の解決だけで治ってしまうこともありますが、不安緊張が強い人は、薬物療法で不安緊張のレベルを下げるだけで寝つきがよくなる人も多い印象です。

2)中途覚醒(夜中に目が覚める)

夜中に何度も目が覚めたり、起きた後なかなか寝付けなくなるタイプ。50代以降の方だとほとんどの方が、だいたい1回は目が覚めてしまうようで異常ではないと言われています。また眠りが浅いと物音に敏感に身体が反応して、起きやすくなってしまう場合があります。問題となるのはもう一度寝付けない場合で、ある程度持続時間のある睡眠薬などを使用して治療する場合があります。

3)早朝覚醒(朝早く目が覚める)

朝方に目が覚めてしまい、その後眠れなくなってしまうタイプです。高齢者に多いですが、うつ病の方でも多く見られます。目覚めた時強い憂鬱な気分を伴っている場合は、専門医を受診して下さい。

4)熟眠障害(ぐっすり寝た気がしない)

睡眠時間は十分とれているのに、疲れがとれないと感じるタイプです。基本的に深く質の良い睡眠がとれていないということなのですが、昼間に眠気が強くなってしまうことがあります。治療は、夜の睡眠の質を良くしていく方向で行っていきます。

 

不眠といっても上記のように4つのタイプがあり、それが重なっている場合もあります。また背景に身体の病気がかくされていたり、本人も気づかなかった悪い生活習慣とか、タイプによって解決法が違いますので、ぜひとも専門医に相談していただきたいと思います。睡眠薬(あるいは抗不安薬)を用いた薬物治療も必要であればお勧めしますが、生活習慣の見直しでも改善がなければ、薬物療法は比較的即効性のある治療法ですので不眠の苦しさから抜け出すには有効です。依存性や副作用の心配をされている方は、診察時に遠慮なくご相談ください。服用法や中止・減らしていく方法、もちろん安全に続けていく方法など、アドバイスできればと思います。

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