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東京都中央区の心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分
つきじ心のクリニック 院長の榊原です。
不眠症は自分の力だけで治せる、と思っていませんか?
今日は不眠症がうつ病の最初の症状となりうる話をしようと思います。
これまで何度も睡眠の重要性、不眠症は放っておくと大変なことになる場合がある、という話は繰り返ししていますが、不眠を放っておくとうつ病になる可能性についてのデータをご紹介します。
初めてうつ病になった人と再発したうつ病の人で、不眠が出たタイミングを調査した人*がいます。その人によると、初めてうつ病になった人の中で、うつ病発症より前に不眠が出た人が41.0%、同時に出た人が29.4%、後に出た人が28.9%だったとのことです。実に4割の人が、うつ病発症の前に不眠が出ていたとのことで、このデータを見た時に私はビックリしました。
ちなみに、再発したうつ病の人について見ると、うつ病発症前に不眠が出現した人は56.2%とのことで、実に6割弱の人が先に不眠がでているとのことです。(ちなみに不眠と同時が22.1%、うつ病発症の後に不眠が出た人が21.6%とのことでした)
うつ病になってしまう不眠症の特徴としてあげられているものとしては
・睡眠薬がなかなか効かない
・不眠が早朝覚醒というわけでもない
・うつ症状の強弱と関連しないこともある
などが言われています。
とにかく、不眠症は放置しないことが大切だと思います。
早めに受診するなど、対策をとっていただきたいと考えています。当クリニックではそのお手伝いをしたいと考えています。。
*参考文献: Ohayon MM et al. Journal of Psychiatry Research 37:9-15, 2003