つきじ心のクリニック

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不眠症について(2・治療)

東京都中央区の精神科・心療内科、メンタルクリニック 東京メトロ日比谷線築地駅徒歩1分、有楽町線新富町駅徒歩3分

つきじ心のクリニック、院長の榊原です。

本日は不眠症の治療についてのお話です。

不眠症はその原因により治療法が異なります。ですから一人一人の状況によって治療法は変わりますが、その状況を正しく把握すれば治療により不眠症が改善することが可能です。不眠を招く基にある心の病気、身体的病状、不適切な睡眠環境、心配事の治療や改善に取り組むことは必要不可欠です。但しそのように取り組んでもすぐに改善できない場合があります。たとえばうつ病性の不眠の場合、うつ病の治療を始めたからといって病状の改善には数週から数ヶ月を要します。不適切な睡眠環境も、すぐには改善できないかもしれません。

そのような場合は、精神科医と相談しながら、一定期間睡眠を助ける薬(睡眠導入剤など)を服用することも必要です。最近は眠気の持ち越しなどの副作用が少なく、依存の生じにくい薬が利用できます。

薬物療法と並行して、生活上の工夫も大切です。人間の睡眠と覚醒のリズムは、いわゆる「体内時計」によって調節されており、これをうまく活かすことが、自然な睡眠をとる秘訣です。。

・就床時間と起床時間はできるだけ一定にしましょう(特に起床時間が大事です!)。

・昼寝は午後3時より以前に、30分以内でとるようにしましょう。昼寝しすぎないことが、夜の深い睡眠にとって重要です。

・遅い時間の長過ぎる昼寝は、脳の睡眠欲求を減らし、夜の本格的睡眠を妨げかねません。したがって昼寝をする場合は、横にならず居眠りが適しています。

・体内時計を正確に保つためには、昼間十分な光を浴びることが有効です。散歩や家の中での日光浴を活用しましょう。

・昼間から夕方までの心地よい運動は、脳のリラクセーションに役立ち、心地よい眠りを誘います。

・しかし就床前数時間の激しい運動や頭脳労働は、かえって脳を興奮させ不眠を招きます。その数時間は脳をクールダウンさせるつもりでのんびり、心地よい過ごし方を工夫しましょう。

・カフェインを多く含むコーヒー、紅茶などは覚醒作用があるので、夕方以降は避ける方がよいでしょう。いっぽう、就床前に温かい飲み物を少しお腹に入れると副交感神経系が優位になり、心身ともに休息モードになるので眠りやすくなります。

・必要な睡眠時間は人により、あるいは状況により異なります。短時間でも深い眠りによって脳の疲労が十分とれる人もいますし、寝不足が数日続いても、その後の十分深い睡眠によって一気に解消できるところもあります。自分自身の最適な睡眠時間を一度把握してみてはいかがでしょうか。

 

 

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